樋は日本刀の刀身に彫られている溝のことで、実のところ明確な目的は分かっていない部位です。
目的として考えられているのは刀身の軽量化や見栄え、刀を振った時に音が出る仕掛けなどの説があります。
樋にはいくつかの種類がありますが、その1つの連樋は刀の先端まで真っ直ぐに彫られている溝を指します。
一見すると似ている添樋と比べて、少し長くて先端に至るまで沿っているのが連樋です。
違いは僅かなので見慣れないと見分けがつきませんが、2種類を並べて比べれば分かるようになります。
樋の形状はどれもそれほど大きな違いはないので、見分けるには知識と経験が必要です。
しかし見分けられるようになれば日本刀の鑑賞がもっと楽しめるようになりますし、樋が彫られる目的や理由を想像して楽しむこともできます。