日本刀の構造と名称

日本刀は、刀身と呼ばれる刃の本体と柄(つか)や鍔(つば)、鞘(さや)など、それだけでも美術品として美しい部位から成り立っています。

●刀身
・刀身は、日本刀本体の刃(刀)であり、部分的には次のように呼ばれています。
・切っ先(切先・鋒)は、刃の最先端です。
 時代により、幅や長さ、曲がりが異なります
・物打(ものうち)は、切っ先から三寸ほどの部分で、物を斬るときに一番使う部分です。
 強靱に作られています。
・峰は刃の反対側の部分です。
 「峰打ち」とは、この部分で相手を打つことです。
・鎬(しのぎ)は、刃と峰の境目のことです。
 「鎬を削る」とは、お互いの刀の鎬を削り合うほど激しく斬り合うことから、「激しく争う」ことのたとえとして使われています。
・はばきは、刀を鞘に収めたときに抜けにくくするための金具で、刃と茎(なかご)の間にはめます。
・茎(なかご)は柄に覆われる部分で、刀工の銘や年代などが刻まれています。
 時代により、形が異なる物があります。
・目釘穴は茎に付いている穴で、刀身が柄から抜けないように目釘を差して固定するための穴です。